二ヶ月ほど前の事のことになるが、携帯電話本体の分割払いの残り月が、親指と人差し指を折って数えれる程になった。
それまで D社の携帯電話とiPod touchを使っていて、これと云って不自由など感じていなかったのだけれど、そこここでスマートフォンの液晶画面を指でシュッシュッとしている行為が、なんだか気になってしょうがない。いつのまにやら、同時期に携帯電話を購入したはずの細君も、事あるごとにシュッシュッしていたりした。そうなってくると自ずと私もシュッシュッしたい衝動に駆られ始める。
以前、取引先の方と打ち合わせが無事に終わって世間話をしている時のこと。
携帯電話の話から、年に一回、決まってタイにゴルフへ行くという話に展開した。
「しかし、タイに行った時も普通に(この)携帯電話は使えるから、世の中便利になりましたよね」と云って、S社の最新機種らしい携帯電話をこれみよがしに左手の中で器用に回して見せた。
その当時 *1、周辺市町村でのS社の携帯電話は、将棋の駒みたいに吹けば飛ぶ様な電波状態で、少なくとも会社付近では、ほぼ電波受信マークが立った状態を見る者無く、結果、タイよりも電波状態が悪い地域であることがわかった。あえてそのような事を知らないまま、彼は会社を後にした。
D社の夏モデル発表、将来的にiPhoneは取り扱わないであろう旨の発言、噂のiPhone5は発売されなかった、で、何ら迷うことなく、前述の電波環境もあって、自ずとa社のiPhone4Sへの乗り換えることを決めた。
D社のファミリー割引の主回線になっていることで、解約などの手続きがしちめんどくさかったのだけれど、ちょうど乗り換えキャンペーンとかで現金三万円を握らされたら、すべて丸く収まった心持になった。
自称ロッカー*2 なので、持ち物は断然黒が多いのだけれど、今回は爽やか?に白を選んだ。
けれども、自称ロッカーは譲れない?部分なのでヒョウ柄(J.Crew)のカバーを被せた。
えぇ、今年無事に43歳になった次第で、えぇ。
2012-08-10
2012-08-08
早朝の来訪者
朝早い時間から、階下で猫が騒がしい。
親子して喧嘩でもしているのだろうと、寝返りをうてば、ただならぬ様相である事を、サッシ窓や壁を伝う衝撃音が知らせる。
おぼつかない有り取りで階段を下り、リビングへのドアの前に立ったところで、声の主は娘猫(ハナ)である事を理解した。
ドアを開ければ、親猫(ウメ)が、毎朝の習慣通りに、ころころと喉を鳴らしながら、足にまとわりついて みぃーと短くないて、朝飯を要求(ねだ)った。
カーテンを引いた薄暗い室内に目を凝らせば、庭に面した大きな窓のカーテンが激しく波打っていて、その波間からハナの興奮した威嚇声が轟いていた。
カーテンを静かに小さく開けてみたらば、犯人はそこに居た。
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最近、毎朝やって来ては、カーテンの隙間から室内を覗き、サッシ窓を猫パンチしている様子。
おかげで、目覚まし時計要らずで毎朝猫の威嚇声で目を覚ましている。
親子して喧嘩でもしているのだろうと、寝返りをうてば、ただならぬ様相である事を、サッシ窓や壁を伝う衝撃音が知らせる。
おぼつかない有り取りで階段を下り、リビングへのドアの前に立ったところで、声の主は娘猫(ハナ)である事を理解した。
ドアを開ければ、親猫(ウメ)が、毎朝の習慣通りに、ころころと喉を鳴らしながら、足にまとわりついて みぃーと短くないて、朝飯を要求(ねだ)った。
カーテンを引いた薄暗い室内に目を凝らせば、庭に面した大きな窓のカーテンが激しく波打っていて、その波間からハナの興奮した威嚇声が轟いていた。
カーテンを静かに小さく開けてみたらば、犯人はそこに居た。
最近、毎朝やって来ては、カーテンの隙間から室内を覗き、サッシ窓を猫パンチしている様子。
おかげで、目覚まし時計要らずで毎朝猫の威嚇声で目を覚ましている。
2012-05-02
over several nights
思春期な活断層の反抗的な行動により大規模な影響を被った。
一年経ってテレビで集大成的な映像が流れ始める。あらためて様々な失ったものを思い返させた。大事に取り置きした記憶を司るモノなど。
この一年、市内で甚大な津波被害を受けた地区に行くことを、意識的に避けて来た。勿論、実家以外の地区。
仕事上、来社される顧客を、そうした場所に案内するように命じられ、渋々、行く事は多々あった。初めて来社される顧客は、建物の基礎しか残らない更地を見たとて、その被害の大きさなどわかるはずも無い。初めて入った女性が接客する店で、隣に座った初対面の女性に「私、10kgのダイエットに成功したんです」と話しかけられた時のような心情なのだろう、などと思いながら案内して来た。
こうして、震災から一年経ってみたならば、なんだか、その日の黒く渦巻いた津波みたいな心持ちとなってしまい、今まで好きだった事からも、自然と遠ざかってしまった。結局、ブログの更新も二か月ほど滞ったようだ。
そうして、巡り合せ(キッカケ)があって、昨日よりリハビリを始めることにした。
毎度ながら稚拙な文章痛み入る次第。
新しい住まいにも幾分慣れてきた感のある、ハナとウメ。


しばらくぶりにカメラを持ち出したのだけれど、桜は散り散りと舞い始めてた。
この一年、市内で甚大な津波被害を受けた地区に行くことを、意識的に避けて来た。勿論、実家以外の地区。
仕事上、来社される顧客を、そうした場所に案内するように命じられ、渋々、行く事は多々あった。初めて来社される顧客は、建物の基礎しか残らない更地を見たとて、その被害の大きさなどわかるはずも無い。初めて入った女性が接客する店で、隣に座った初対面の女性に「私、10kgのダイエットに成功したんです」と話しかけられた時のような心情なのだろう、などと思いながら案内して来た。
こうして、震災から一年経ってみたならば、なんだか、その日の黒く渦巻いた津波みたいな心持ちとなってしまい、今まで好きだった事からも、自然と遠ざかってしまった。結局、ブログの更新も二か月ほど滞ったようだ。
そうして、巡り合せ(キッカケ)があって、昨日よりリハビリを始めることにした。
毎度ながら稚拙な文章痛み入る次第。
新しい住まいにも幾分慣れてきた感のある、ハナとウメ。
しばらくぶりにカメラを持ち出したのだけれど、桜は散り散りと舞い始めてた。
2012-05-01
鼎談な日々
その週末の日曜、少し遠出をしてみようと、細君が家族を誘った。
思い立ったら吉日な、細君からの突然の提案だった。
細君の話を聞けば、飼い主や震災の身勝手な振る舞いによって、生活する場所を失った動物たちの里親募集イベントが行われるとの事であった。そう云う事情であれば、ハードディスクの小腹を空かせるために、録り溜めた映画を消化させるぐらいしか思いつく用事がなかったので、同意して出かけることにした。一番期待して喜んでいたのは女性陣で、男性陣は結構冷めていたりした。血液型の違いであろうか。
昨年末、御年二十二歳だった老猫が大往生してから、既に四か月ほど経っているのだけれど、未だ色々と想うところがあったりで、正直複雑な心持ちになった。
然うして当日。
自動車(くるま)を走らせてから、すっかりキャリーを忘れたことに気付いた。けれどもイベントの状況が色々とわからないので、これ必要になった場合は、現地で調達する事にした。
現地についてみたら、沈着冷静に品定めする女性陣に対して、暴落気味なテンションの男性陣。これも血液型の違いだろうかと思った次第。
細君と彼と彼女が並んだゲージを覗き込んでは、私に色々と問うてくるので、これ父として最終決断を下そうとすれば、寸前に里親が決まってしまう。その様な状況下、目にした三歳になるキジトラ猫のお嬢さんに運命を感じて、これ即決。
これまで飼われたことなどなく、自然環境で成長してきたらしいのだが、食べるものに困っていたところを保護されたとのこと。取り急ぎ、里親申請なる書類に記載して、ゲージを購入のために自動車を走らせることにした。
他の里親希望者を心配がる彼女に状況説明をしていると、並んだ隣のゲージは母猫だと聞く。今日までずっと一緒に生活(すご)していたとの事。
近場のホームセンターでゲージを購入して、戻る道々、車中緊急家族会議を行った結果、一人(匹)も二人(匹)も世話するには、大して変わりはないと、結論に達して母娘ともに譲り受けることにした。さて問題はゲージをどうするか。
現地に戻って事情を話したところ、快く了承を得ることが出来、ゲージも貸して頂く事となった。
一件落着一安心したならば、腹がぐーと鳴って昼食を食べていない事を知らせた。
皆で新しい家族の名前を考えながら、食事をする場所を探し歩いているだけで、なんだか腹は満たされた感じになった。
ウメ(母)56歳

ハナ(長女)28歳

カリカリの袋を開ける音に、ニャーと鳴いて駆け寄ってくる、それまでの日常な朝が戻った。
思い立ったら吉日な、細君からの突然の提案だった。
細君の話を聞けば、飼い主や震災の身勝手な振る舞いによって、生活する場所を失った動物たちの里親募集イベントが行われるとの事であった。そう云う事情であれば、ハードディスクの小腹を空かせるために、録り溜めた映画を消化させるぐらいしか思いつく用事がなかったので、同意して出かけることにした。一番期待して喜んでいたのは女性陣で、男性陣は結構冷めていたりした。血液型の違いであろうか。
昨年末、御年二十二歳だった老猫が大往生してから、既に四か月ほど経っているのだけれど、未だ色々と想うところがあったりで、正直複雑な心持ちになった。
然うして当日。
自動車(くるま)を走らせてから、すっかりキャリーを忘れたことに気付いた。けれどもイベントの状況が色々とわからないので、これ必要になった場合は、現地で調達する事にした。
現地についてみたら、沈着冷静に品定めする女性陣に対して、暴落気味なテンションの男性陣。これも血液型の違いだろうかと思った次第。
細君と彼と彼女が並んだゲージを覗き込んでは、私に色々と問うてくるので、これ父として最終決断を下そうとすれば、寸前に里親が決まってしまう。その様な状況下、目にした三歳になるキジトラ猫のお嬢さんに運命を感じて、これ即決。
これまで飼われたことなどなく、自然環境で成長してきたらしいのだが、食べるものに困っていたところを保護されたとのこと。取り急ぎ、里親申請なる書類に記載して、ゲージを購入のために自動車を走らせることにした。
他の里親希望者を心配がる彼女に状況説明をしていると、並んだ隣のゲージは母猫だと聞く。今日までずっと一緒に生活(すご)していたとの事。
近場のホームセンターでゲージを購入して、戻る道々、車中緊急家族会議を行った結果、一人(匹)も二人(匹)も世話するには、大して変わりはないと、結論に達して母娘ともに譲り受けることにした。さて問題はゲージをどうするか。
現地に戻って事情を話したところ、快く了承を得ることが出来、ゲージも貸して頂く事となった。
一件落着一安心したならば、腹がぐーと鳴って昼食を食べていない事を知らせた。
皆で新しい家族の名前を考えながら、食事をする場所を探し歩いているだけで、なんだか腹は満たされた感じになった。
ウメ(母)56歳
ハナ(長女)28歳
カリカリの袋を開ける音に、ニャーと鳴いて駆け寄ってくる、それまでの日常な朝が戻った。
2012-02-08
爪先立ちの男
震災で半壊と化した実家の後片づけをしていた頃のこと。
被害が少なかった二階へ向かう階段の上りきった先には、更に階段が増えていた。
精も根も尽き果て、かろうじて壁にもたれている箪笥の、階段と化した引き出しに、そろり、慎重に足をかけ、壁づたいに上った。
箪笥の天板と天井のわずかな隙間に無理やり上半身をねじこませながら、「これでも若い頃は...」などと、云うことを聞かなくなった身体に毒づいてみた。箪笥がさえぎっていた向こうの状況を確認していると、天板の角でこらえ性のない腹筋がうめき声を洩らしはじめた。
箪笥と天井のわずかな隙間で、可能な限り身をよじって仰向けになりながら、引き出しにかけた両の足、左、右と順番に引き上げる。
左足の踵を天板の角に引っ掛けて、右足を引き上げようとしたら、つま先あたりからするり、足首になにかが引っかかった重みを感じた。
重みを感じたまま引き上げてみると、古びた革のストラップが引っかかっている。ストラップの先は引き出しの中で隠れていて見えない。
引き上げた右足首からストラップを外して、慎重に引っ張り上げてみたら、カメラの形をした革のケースに「OLYMPUS」の刻印。
はめた軍手をするりと外し、丁寧にスナップボタンを開くと「OM-1」の文字を目にした。
とりあえず箪笥が元あったであろう位置に動かし、あらためて引き出しの中を確認したならば、タテにレンズが二つ並んだカメラを発見。
「Rolleiflex」の文字を目にして、猫の額ほどの空間で思わず小躍りした。と、よくよく見直してみたならば、これ「RICOHFLEX」だったり。*1

写るかどうか、それ以前に写せるかどうか不安だったり、色々ばたばたしていたので、まだ確認していない。
年が明けてから、こうしてダイアリーやブログを書けるぐらいな状況になったので、暖かくなったらフィルムでも入れてみたいと思っている。
正直なところ、「稔る田」に少なからず刺激されたことは、否めない事実。

そして今日、「OM」シリーズのデジタル版「OM-D」が発表された。
精も根も尽き果て、かろうじて壁にもたれている箪笥の、階段と化した引き出しに、そろり、慎重に足をかけ、壁づたいに上った。
箪笥の天板と天井のわずかな隙間に無理やり上半身をねじこませながら、「これでも若い頃は...」などと、云うことを聞かなくなった身体に毒づいてみた。箪笥がさえぎっていた向こうの状況を確認していると、天板の角でこらえ性のない腹筋がうめき声を洩らしはじめた。
箪笥と天井のわずかな隙間で、可能な限り身をよじって仰向けになりながら、引き出しにかけた両の足、左、右と順番に引き上げる。
左足の踵を天板の角に引っ掛けて、右足を引き上げようとしたら、つま先あたりからするり、足首になにかが引っかかった重みを感じた。
重みを感じたまま引き上げてみると、古びた革のストラップが引っかかっている。ストラップの先は引き出しの中で隠れていて見えない。
引き上げた右足首からストラップを外して、慎重に引っ張り上げてみたら、カメラの形をした革のケースに「OLYMPUS」の刻印。
はめた軍手をするりと外し、丁寧にスナップボタンを開くと「OM-1」の文字を目にした。
とりあえず箪笥が元あったであろう位置に動かし、あらためて引き出しの中を確認したならば、タテにレンズが二つ並んだカメラを発見。
「Rolleiflex」の文字を目にして、猫の額ほどの空間で思わず小躍りした。と、よくよく見直してみたならば、これ「RICOHFLEX」だったり。*1
写るかどうか、それ以前に写せるかどうか不安だったり、色々ばたばたしていたので、まだ確認していない。
年が明けてから、こうしてダイアリーやブログを書けるぐらいな状況になったので、暖かくなったらフィルムでも入れてみたいと思っている。
正直なところ、「稔る田」に少なからず刺激されたことは、否めない事実。
そして今日、「OM」シリーズのデジタル版「OM-D」が発表された。
*1:ジミーさん色々有難うございました。
2012-01-18
明け、いや、むしろ、空けすぎました。
厄年から解放され晴々としてます。
色々とバタバタしておりましたが、ボチボチ書き始めようと思ってます。
リハビリに、はてなブログを始めてみました。
(http://sham69.hatenablog.com/)
たぶん、しばらくしたら放置状態で雑草ぼうぼうになると思います。
今年も宜しくお願いします。
リハビリに、はてなブログを始めてみました。
(http://sham69.hatenablog.com/)
たぶん、しばらくしたら放置状態で雑草ぼうぼうになると思います。
今年も宜しくお願いします。
2011-04-11
黒い渦
最初の一ヶ月が過ぎた。
勤務先は海岸に沿って広がる街の中心部から、北方面に同じように広がる中心部を繋ぐ山間を通る国道沿いにある。近くには県立病院や、介護老人福祉施設が建っている。いわば「もしも」の場合を回避出来る場所(ところ)にある。

その日、その時刻、モニターの前で「S」のキーが消えかかったキーボードを打っていた。フロアにあったすべての携帯電話から、エリアメール(緊急地震速報)の音が一斉に鳴った。一瞬、なにが起こったか理解できずに真向かいの同僚としばらく見つめ合った。変な感情が湧き出す前に、洗濯物が片側に寄って脱水をはじめた洗濯機みたいに揺れはじめた。
それまで経験した揺れ方で無いことは判断(わか)った。しばらく様子を伺っていたが、収まるどころか激しくなるばかり。すぐに何の前触れも無くモニター電源が切れてUPS(無停電電源装置)が鳴り出したのを合図に外に飛び出した。
駐車場の車は、さながらライブハウスのモッシュ状態でアスファルトで固めた地面はクラウド・サーフィングみたいに波打っていた。覚えたばかりの遊びを、無邪気に楽しむように大地は大きく揺れ続けた。
細君に家族の無事を確認するも、彼が下校途中かもしれないという会話の途中で携帯電話は圏外を表示して息絶えた。
防災無線が大津波警報を知らせる。
この時点では、誰しも過去の津波がそうだったように、所詮、その程度なのだろうと思っていたはずだ。
開いた携帯電話、開いた車のドアからTVを点ける。
テレビモニターが見慣れた景色、見慣れた建物を映し出す。巨額の税金を惜しげもなくつぎ込んだタラソテラピー、道の駅、レストランや催事場を併設した建物が、黒い水塊に飲まれ、ひしゃげて流されていく様。
4月に予定されている新入社員研修は、どこでやることになるのだろうと冷静に考えている自分。
テレビモニターの先で起こっている現実を事実として受け入れることはできなかった。受け入れたくはなかった。
浮き足立っていると、行き場を失い、とりあえず集荷に来るしかなかった運送屋が、国道はすでに通行止めの状態にあることを教えてくれた。
津波が残した海水と瓦礫による物理的な通行止め。陸の孤島状態。
日が暮れだし、会社での待機状態を考えて色々と準備する。
居ても立ってもいられずに、徒歩で帰りだす社員もチラホラと見られた。入れ替わるように津波被害を受けた市街を見てきた社員が帰ってくる。市内は腰ぐらいまで水に浸かっているだとか、車が何台も重なっている、電信柱に軽自動車がぶら下がっている、家の屋根や車が道を塞いでいるとか、道路には船が溢れかえっているなど、ひとしきり話した後、「もう、なにもかも、なにも無い状態です」と締めくくって目を伏せた。
街中から様々な光を津波が奪った夜。
見上げた空には皮肉なぐらいの夜空が広がり星が瞬いていた。
勤務先は海岸に沿って広がる街の中心部から、北方面に同じように広がる中心部を繋ぐ山間を通る国道沿いにある。近くには県立病院や、介護老人福祉施設が建っている。いわば「もしも」の場合を回避出来る場所(ところ)にある。
その日、その時刻、モニターの前で「S」のキーが消えかかったキーボードを打っていた。フロアにあったすべての携帯電話から、エリアメール(緊急地震速報)の音が一斉に鳴った。一瞬、なにが起こったか理解できずに真向かいの同僚としばらく見つめ合った。変な感情が湧き出す前に、洗濯物が片側に寄って脱水をはじめた洗濯機みたいに揺れはじめた。
それまで経験した揺れ方で無いことは判断(わか)った。しばらく様子を伺っていたが、収まるどころか激しくなるばかり。すぐに何の前触れも無くモニター電源が切れてUPS(無停電電源装置)が鳴り出したのを合図に外に飛び出した。
駐車場の車は、さながらライブハウスのモッシュ状態でアスファルトで固めた地面はクラウド・サーフィングみたいに波打っていた。覚えたばかりの遊びを、無邪気に楽しむように大地は大きく揺れ続けた。
細君に家族の無事を確認するも、彼が下校途中かもしれないという会話の途中で携帯電話は圏外を表示して息絶えた。
防災無線が大津波警報を知らせる。
この時点では、誰しも過去の津波がそうだったように、所詮、その程度なのだろうと思っていたはずだ。
開いた携帯電話、開いた車のドアからTVを点ける。
テレビモニターが見慣れた景色、見慣れた建物を映し出す。巨額の税金を惜しげもなくつぎ込んだタラソテラピー、道の駅、レストランや催事場を併設した建物が、黒い水塊に飲まれ、ひしゃげて流されていく様。
4月に予定されている新入社員研修は、どこでやることになるのだろうと冷静に考えている自分。
テレビモニターの先で起こっている現実を事実として受け入れることはできなかった。受け入れたくはなかった。
浮き足立っていると、行き場を失い、とりあえず集荷に来るしかなかった運送屋が、国道はすでに通行止めの状態にあることを教えてくれた。
津波が残した海水と瓦礫による物理的な通行止め。陸の孤島状態。
日が暮れだし、会社での待機状態を考えて色々と準備する。
居ても立ってもいられずに、徒歩で帰りだす社員もチラホラと見られた。入れ替わるように津波被害を受けた市街を見てきた社員が帰ってくる。市内は腰ぐらいまで水に浸かっているだとか、車が何台も重なっている、電信柱に軽自動車がぶら下がっている、家の屋根や車が道を塞いでいるとか、道路には船が溢れかえっているなど、ひとしきり話した後、「もう、なにもかも、なにも無い状態です」と締めくくって目を伏せた。
街中から様々な光を津波が奪った夜。
見上げた空には皮肉なぐらいの夜空が広がり星が瞬いていた。
2010-07-25
1ヶ月のご無沙汰でした。玉置でございます。
暑さの具合が厚くて熱い感じな日々を過ごしていたら、8月も終わりに差し迫っていて、苦し紛れに夏の終わりのハーモニーを口ずさんでおります。
子供らが夏休みに入ってしまったり、田舎ではお盆という一大イベントがあったり、完全復活して7年ぶりの全国ツアー以上に4度目の結婚の話題が先行してしまったバンドのライブに連れ出されたりで、色々とバタバタとしておりました。
夏休み中に尋常じゃないぐらいに育ってしまったアサガオを車にねじ込んで学校に運べたので、そろそろブログのリハビリをはじめることにします。
子供らが夏休みに入ってしまったり、田舎ではお盆という一大イベントがあったり、完全復活して7年ぶりの全国ツアー以上に4度目の結婚の話題が先行してしまったバンドのライブに連れ出されたりで、色々とバタバタとしておりました。
夏休み中に尋常じゃないぐらいに育ってしまったアサガオを車にねじ込んで学校に運べたので、そろそろブログのリハビリをはじめることにします。
2010-07-01
我を打ちひしがれないものは我を鍛える
サッカーワールドカップ南アフリカ大会の影で行われた総合格闘技(ストライクフォース)大会。
人類60億分の1の頂点に立つ、10年間無敗最強の男のそれは歴史的な敗戦。
2010-05-31
2010-03-09
地面
ぼくはある日ふっと思った。※彼が宿題に「ぼくの考えた詩」として書いていたもの。
ぼくたちが歩いてる地面ってふまれていたくないのかな。
でも、もし地面が泣いたりしたら、地面はびしょびしょになる。
だったら、それって雨がふったあとだよね。
親バカって子供を持つ親の特権だと思ってるけど、それは見ていてほほえましい範囲ということはわきまえてるつもりだ。ちなみにバカ親はまったく別のものだと思う。
2010-01-01
2009-12-31
2009-12-24
2009-10-04
309/365-2
至ってたわいもないお知らせ
本日より、Twitterログをダイアリーに飛ばすのを止める事にしました。
今後、ボケ防止としてダイアリーの比重をちょいと高めにして激を飛ばす事にしました。*1
Twitterは今まで通り、ぼやいたり、からまわりしますし、ハイクも写真中心の投稿と、(たぶん)迷惑では無い範囲での星、コメントなどさせて頂きたいと思います。今後もよろしくお願いします。
ダイアリーにわざわざ書くほど大それた事でもないのですが、都合のいいように忘れてしまわないように記録しておきたかっただけです。
ダイアリーの更新が滞った場合は ...それはそれで勘弁してやってください。
本日より、Twitterログをダイアリーに飛ばすのを止める事にしました。
今後、ボケ防止としてダイアリーの比重をちょいと高めにして激を飛ばす事にしました。*1
Twitterは今まで通り、ぼやいたり、からまわりしますし、ハイクも写真中心の投稿と、(たぶん)迷惑では無い範囲での星、コメントなどさせて頂きたいと思います。今後もよろしくお願いします。
ダイアリーにわざわざ書くほど大それた事でもないのですが、都合のいいように忘れてしまわないように記録しておきたかっただけです。
ダイアリーの更新が滞った場合は ...それはそれで勘弁してやってください。
*1:「激を飛ばす」=「自分の主張や考えを広く人々に知らせる、また、それによって人々に決起を促す」という意味らしいのですが、そんな意味で使っているわけではなく、「飛ばす」言葉に掛けてるだけに過ぎないです。ただそれだけです。
2009-09-17
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