多機能という名の不便

先月のことになるが、プールで遊んだ帰り道に突然携帯電話の機種変更がしたいと細君。それは思っちゃったんだからしょうがないという正当な理由。

一番近いところの赤に白文字が踊るのぼりがはためく先へウインカーを上げた。この時点で iPhone への乗り換えは諦めざるおえなかった。

事前にお目当ての機種とかメーカーなどは全くないので、細君と陳列棚をサンボから奪った衣服を奪うあうトラのようにグルグルと回る。時折バターにならぬようにサンプルを手にとっては眉に皺を作ったり首を傾げたりしてグルグルと回る。これだと手に取れば不思議と細君とかぶる機種だったりでグルグルと回る。

携帯電話には最低限の機能（通話とメール）しか求めていないのでデザインで迷う。デザイン的にキッズケイタイのイエローとかオレンジとかライトブルーで悩んでみるも細君にあえなく却下。ゴールドライタンみたいなのが良かったけど細君に譲ってぐるぐると迷っていたら、ガラガラぁーとシャッターが下りはじめ閉店準備。その音に背中を押されるように友人が「携帯電話と歯医者は新しいのを選べ」みたいなことを言ったかどうだったかハッキりとは覚えていないが、とりあえず 最新機種らしい のを選んだ。やたらにデカくて厚ぼったいだけの黒。多機能らしいが実際はその3％ぐらいしか使わないであろう黒。指紋の痕が気になって仕方が無い黒。そして身に着けてるものは黒ばっかり。いまだ自称ロッカーだから譲れない黒。