2010-11-05

ホラー映画((恐怖≒笑い)+格闘))=王道



スペル コレクターズ・エディション [DVD]
東北新社 (2010-04-23)
売り上げランキング: 19524

ストーリー
銀行の窓口で融資を担当していたクリスティン・ブラウン(アリソン・ローマン)。
ある日、彼女の元にローン支払いの延期を申し出に一人の老婆がやってくる。 家が差し押さえられると住むところがない、という老婆の哀願にクリスティンは、延期は認められないと回答を下す。 老婆の態度は急変。クリスティンを激しく睨みつかみかかろうとするが、警備員に取り押さえられる。 その日、勤めが終わり駐車場に降りたクリスティン。車に乗り込んだところで先ほどの老婆が突然襲いかかる。 何度退けても執拗に食い下がる老婆を、何とか車外に追い出すが、そこで老婆は奇怪な行動に出る。 クリスティンのコートからボタンをちぎると、呪文(=スペル)を唱えた。 「ラミア・・・」と。

スペル (映画) - Wikipedia

高校の頃、ちょうど今時期の中間テスト期間だったと思う。テスト勉強を友人宅に泊まる理由にして「明日の試験(こと)なんて知りやしねぇ!長生きなんかしたくねぇーんだよ!」とありあまる血気に逸って、当時公開されたばかりの「死霊のはらわた」をオールナイトで観に行った(後々下唇内側の薄皮を噛むことが癖になるぐらいに後悔することになるのだが)。観終わってから、夜道が怖くて帰る気にはなれず、今のように一回ごとの入れ替え制ではなかったので、そのまま席を立つことなく二度、三度と観てしまった。観る回数を重ねるごとに「怖い」は「笑い」に変わった。

以降、「XYZマーダーズ」「死霊のはらわた2」「ダークマン」「ギフト」と、私の大好きなサム・ライミ作品郡。(ちなみに「ダークマン」の主役は「96時間」で娘のためにパリの街を灰にするほどの容赦ないお父さん)

「スパイダーマン」シリーズで表舞台に引っ張り出されたサム・ライミ。そもそもホラー(こちら)側のひと。一応、心配しながらの鑑賞だったが「無事のご帰還お疲れ様です」な気分でエンディングロールが流れるのを眺めてた。

昨今、ホラー映画が「怖い」から「痛い」に変わってしまった中、まさに王道的なホラー作品。
静寂に包まれている空間で突然、物が落ちる、扉が勢い良く閉まるなど、その音に反射的に身体が反応するような感じの恐怖。昔ながらの「お約束」な展開と、狙い済ました「はずし」のテクニックは相変わらず。
ホラー映画は「怖い」と「笑い」が紙一重だってことをあらためて実感した作品。

100万回生きたねこ



100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))
佐野 洋子
講談社
売り上げランキング: 215


「100万年もしなないねこがいました。100万回もしんで、100万回も生きたのです。りっぱなと らねこでした。100万人のひとが、そのねこをかわいがり、100万人のひとが、そのねこがしんだ ときなきました。ねこは一回もなきませんでした。」

ちょっと前まで毎晩ルーチン化していた読み聞かせ。
その日義母がプレゼントしてくれたあたらしい絵本。読み聞かせしていて泣いてしまった絵本。以来大好きな絵本のひとつ。

『100万回生きたねこ』 作家の佐野洋子さんが死去
『100万回生きたねこ』で知られる絵本作家でエッセイストの佐野洋子さんが5日午前9時54分、乳がんのため亡くなった。72歳だった。葬儀は近親者のみで執り行い、後日、お別れの会を開く予定。

引用:表示できません - Yahoo!ニュース

ご冥福をお祈り致します。




積層の狭間で

義弟夫妻がお宮参りのため、今年9月に生まれたばかりの子供を連れてやーやーやーとやってきた。私から見れば三人目にあたる甥。

P3200259.JPG_effected

五、六年ぐらい忘れていた すべすべな感じを ぷにぷにしてると もきもきしだして のびのびした途端、真冬にカランのつもりでレバーをひねったら、勢いよくシャワーを背中に浴びてしまった時のような声をあげ泣き出す。

IMG_0437.JPG_effected

彼女が生まれて間もない頃、夜の席で隣で勢いよくグラスに氷を放り込む女性と、話の流れで子供のことを酒の肴にしたときに、「孫はね、無責任にかわいがることが出来るから良いのよ。自分の子供じゃないんだから」と言ってたことをふと思い出した。

P4110606.JPG_effected

これ生業のごとくに泣いている姿を一歩下がって眺めてた。孫を眺める感じはこんな感じなのかなと思って見てた。

IMG_0177.JPG_effected

結婚するまで、子供が生まれるまで、子供が嫌いだった。正確には嫌いと言うより苦手だった。そう泣かれるから。子供をあやす行為をかっこ悪いと思っていたから。かっこ悪いと思うこと自体かっこ悪いことだ。タンポポの綿毛みたいな若気の誤りのひとつ。

IMG_0044.JPG_effected

泣きが小康状態になって細君と子供中心の生活だった頃を懐かしみながら、一歩下がってあらためて子供らを眺めてその成長を実感した。

IMG_0456.JPG_effected

おいおい自分、ずいぶんと大人になったじゃないかと、一歩下がって爪先立ちしながらそんなことを感じた文化の日前夜の出来事。

DSCF0035.JPG_effected

エフェクト:TOYCAMERA ANALOGCOLOR




2010-11-04

言うは易し行うは難し

IMG_0331.JPG_effected

なんだかんだで10年ほど穿いているカーキ色したコールテンのジーパンに、今年初めて足を通すという儀式を、厳粛でしめやかなに執り行っていたところ、ヘソの下のあたりでドーナツ(ボタン)が不摂生を訴えるような顔して見上げた。平日の晩酌を
やめる
やすむと決意表明した後、夕食後の手持ち無沙汰に新聞を片手にソファーの上で広げて見る。

3枚ほどめくった先の読者投稿欄で「カジメン」という単語に目が留まる。
64歳 男性・無職。「定年退職後、家にいることが多くなり家内の家事を手伝って充実した毎日を過ごしている」といった内容。その中で「家事を積極的に行う男性」=「カジメン」と表現していて、「育児を積極的に行う男性」=「イクメン」に続く俗語であることを知った。

気づいた事を、気づいた者が、気づいた時に、処理することは当たり前の行為(こと)で、その処理結果が同じであれば男性女性関係ないことだし、働いている、働いていないとか、銭金で判断するのことではなく、生きていること自体が、なにかしら働いているということだし。
「イクメン」にしても「カジメン」にしても、まずは相手のことを慮(おもんぱか)ることが出来なければ、「暴走族」を「珍走団」と呼び名をかえようみたいなことになると思う。「面白い男子または面白い面=オモメン」ではない「慮ることのできる男子または思いやりのある面=オモメン」が重要だと、腹をなでながら食欲の秋に我思う。

IMG_0435.JPG_effected

昔撮った微妙な写真を蘇らしてます。▶ エフェクト:TOYCAMERA ANALOGCOLOR

2010-11-03

なで肩の狐 - 花村萬月



なで肩の狐 (新潮文庫)
なで肩の狐 (新潮文庫)
posted with amazlet at 10.11.19
花村 萬月
新潮社
売り上げランキング: 364333

元ヤクザの木常は、神保町にある呑み屋のオヤジだ。ある日、現役の徳光からアタッシェ・ケースを預かる。二億円ほどの札束。組に黙って稼いだのだ。そいつは、とんでもない厄ネタだった。一週間後、さっそく凶刃に襲われる。幼なじみの女とその娘、舎弟の元力士を引き連れ、木常は、北辺の地を目指した。徳光の最後の願いを叶えるため。穢れなき雪原の中、壮絶な闘いの幕が上がる。

花村萬月はじめました。

Amazonさん家に御用がございまして、玄関先を伺ったところ「これにも注目」と書かれた表札の下に「なで肩の狐」という本がご丁寧に並べて御座いました。
私、背丈(たっぱ)は男性として平均値を示す程度なんですが、その躯には不釣合いと表現するしかないモノをバランス良く首下に従えております。なにかのきっかけで誰彼無しに並んで立つことがあると大概「えっ!○○○さんって思ったほど背が高いわけじゃないんですね」と驚かれることもありますし、一般的に定説化している肩幅=水泳(かっぱ並みの泳力)を、肩幅=金槌(ある意味ハンマーヘッドシャーク)であることで覆し、これまさに沈んだ顔、浮かない顔にすることもしばしばございます。そんな皆様の様々な期待をことごとく裏切る、いわば「はったり肩」を持つ身として、「肩」という単語を無意識の自然と拾ってしまうようです。

と、いつものように無駄に長い前置きとなってしまいましたが、花村萬月という作家は前々から気になっていたこともあって、目当ての本といっしょに購入するに至った次第で御座います。

いい意味で「粗削り」の文体にページをめくる指が惹かれました。
たぶん「この手の作品」が好きか嫌いかできっちり二分しそうな作品。私は期待していなかった分、十分に楽しめました。

主人公の元ヤクザ「木常(キツネ)」の暴力と優しさの二面のバランスが魅力的です。男女ともに惹かれる男の危うい雰囲気の魅力を十分に理解して表現していると思いました。ふとしたきっかけで兄弟分となる元関取(十両)の蒼ノ海とのやり取りが良いです。ジャンル的に「ハードボイルド」ではなく「ハードボイルド的」な作品だと思います。

「匂い、だよな」
「どういうこと?」
「人を好きになるってことは、相手の匂いを好きになることなんだ」


読書つながりで、もうひとつ。
2007年05月食道癌のため死去してしまった藤原伊織の代表作「テロリストのパラソル」(史上初の第41回江戸川乱歩賞・第114回直木賞受賞作)。藤原伊織にハマるきっかけになった大好きな作品です。1996年フジテレビ「金曜エンタテイメント」でテレビドラマ化されてることを知りましたが正直あきらめていました。
...って、あらっやだ!奥さん!奥さん! BSフジ ch181「第41回江戸川乱歩賞受賞作『テロリストのパラソル』」! 萩原健一に根津甚八ですわ!すっかり予約録画忘れてあせってますわ!そんな本日出勤日。

Km02954L Km02956L