五、六年ぐらい忘れていた すべすべな感じを ぷにぷにしてると もきもきしだして のびのびした途端、真冬にカランのつもりでレバーをひねったら、勢いよくシャワーを背中に浴びてしまった時のような声をあげ泣き出す。
彼女が生まれて間もない頃、夜の席で隣で勢いよくグラスに氷を放り込む女性と、話の流れで子供のことを酒の肴にしたときに、「孫はね、無責任にかわいがることが出来るから良いのよ。自分の子供じゃないんだから」と言ってたことをふと思い出した。
これ生業のごとくに泣いている姿を一歩下がって眺めてた。孫を眺める感じはこんな感じなのかなと思って見てた。
結婚するまで、子供が生まれるまで、子供が嫌いだった。正確には嫌いと言うより苦手だった。そう泣かれるから。子供をあやす行為をかっこ悪いと思っていたから。かっこ悪いと思うこと自体かっこ悪いことだ。タンポポの綿毛みたいな若気の誤りのひとつ。
泣きが小康状態になって細君と子供中心の生活だった頃を懐かしみながら、一歩下がってあらためて子供らを眺めてその成長を実感した。
おいおい自分、ずいぶんと大人になったじゃないかと、一歩下がって爪先立ちしながらそんなことを感じた文化の日前夜の出来事。
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